WORKS 株式会社サンマリノ 様
経営方針としての「人づくり」 -「自立」から「組織作り」への段階的教育-

株式会社サンマリノ
代表取締役社長 貞永明彦様 (右)

専務取締役 管理本部長 福田修一様 (中央)

●会社プロフィール:
客先に国内・海外アパレルメーカーやセレクトショップ、仕入先に国内外の素材・製品製造メーカーを持ち、オペレーションを行なうアパレル製品の貿易商社。
1975年よりレディースブランドのOEM(相手先ブランドで販売される製品の生産)をスタート。
取扱いアイテムは、単にアパレル製品だけではなく、ファッション雑貨、更にはライフスタイル製品まで及ぶ。
大手優良アパレルメーカーとの永年にわたる取り組みのなかで、ゆるぎない信頼関係を構築している他、ファッション性の高いSPA・有名セレクトショップ・新進クリエイターとの取引も拡大。また香港・上海会社・欧米の各拠点と連動し、欧米メゾン数十社、中国新鋭セレクトショップとの取引を行う。
国内のみならず、アジア・オセアニア・ヨーロッパ・南米・北米など、世界中から糸・生地・製品を調達しており、世界から仕入れ、世界へ売る商社ビジネスを展開。

●導入サービス:
・1年目~4年目研修
・主任・係長研修
・管理職研修
・上位層向け個別コーチング

※企業名、担当者肩書き、プログラム名は導入当時のものです。

社会人としての基盤「自立」の醸成・浸透

シェイク: 2016年からシェイクの研修を導入していただいていますが、当時どのような経営における人材育成方針と背景があったのでしょうか?

貞永様:今の経営層になってからやっていこうと思った経営課題の一つが「人づくり」です。
メインのミッションに「人づくり」を置きたいと思ってやってきました。
どういう人材を作り上げていきたいかと考え、まず最初にサンマリノのコンピテンシーを5つ作りました。それが「自立、向上、独創、自己、関係」です。

新卒として会社に入ってきた人たちが自立を謳えるよう、プロフェッショナルマインド=自立して向上心を持ち、偏った見方をしないで、自己より他者を大事にする。そんなサンマリノのコンピテンシーに基づく人材を育てようと思い、取り組んできました。

初期段階ではシェイクと一緒に基盤作りを意図し、学生から社会に出た時の視点として、自分目線で組織や仲間・お客様を見るのではなく、相手に求められる価値を生み出すための相手目線に切り替えるという「目線」を教えていただきました。

毎年、新たに新卒が入ってくる度に、自分目線から相手目線への切り替えということを教えていただき、「社会人」という基礎を作る流れはできたと思います。

シェイク:会社として、今後育てていきたい人材はどのような人材でしょうか?

貞永様:当初から3つの層にわけて考えていました。

1.まずはサンマリノのコンピテンシーをゴールとした「社会人」を作り上げる。
個人の責任を全うしていく、そういう存在です。

2.次は管理職。一人ひとりのメンバーを集団としてまとめるべきリーダーが「企業人」としてどう組織を扱っていくか。社会では、少し理にあわないことにも直面します。それらも理解した上で組織を作り上げていくことができる人材です。

3.その上で、次は経営層。会社の組織を通じて社会に対して責任を持たなければならない。清濁を併せ呑むためにも精神的な、哲学的な訓練も行っていかなければならないと思っています。

1に対してはサンマリノのスタイルを一緒に作り上げていけたと感謝してます。
2に対しては着手している最中で手ごたえを感じ始めています。

シェイク: 今後、シェイクにどのようなことを期待していますか?

貞永様:どのような時代になっても一番最初の「社会人」教育はしっかりと続けていきたいです。会社としては毎年やっていることでも、入ってくる新卒にとっては初めての経験でしかないので、粛々と愚直に続けていきます。

管理職については研修を通して、「企業人」「組織人」としてのベース作りに、まずは着手したい。シェイクの講師の方々のコメントが本人たちの参考になっているようです。客観的に仕事で躓いていたことが何なのか気づく機会となり、非常に有効です。研修という場を通して、仕事から離れ、違う角度で仕事を俯瞰できる有意義な時間だと思っています。

彼らは、ここで学んだことを現場のOJTで実践してくれています。それも一つの教育効果だと感じています。

シェイク: 今後も様々な段階に応じて一緒にご相談させていただきながら、進めさせていただければと思います。

主任を軸とした次を見据えた育成施策

シェイク: 福田様には、2016年当時、現場の教育ご担当者としての背景などをお聞かせいただければと思います。

福田様: シェイクに依頼する前から外部のコンサルタントと一緒に組織風土改革を行っていました。以前は、中途採用がメインでしたが、中途社員ばかりだと社員一人一人に会社の理念が浸透しにくいのは否めません。

会社に対するロイヤリティを高めるためには、新卒社員を採用し、社内で育てることが必要でした。そのために、従来と異なる研修体系を構築してまいりました。

新入社員研修・インストラクター制度により1~3年目までの入社初期段階の教育制度は整ってきましたが、その上の世代である中堅社員(4年目以降)の教育をどうすべきか悩んでおりました。

初期の新卒採用メンバーが係長・主任適齢期を迎え、現場マネジメント・OJTの強化が必要と考えていたところでした。

シェイク: そのタイミングでご縁をいただけたのですね。ちょうど新卒入社で育った方々が係長・主任相当になったタイミングということはだいぶ前から計画的に進められていらっしゃったということなんですね。

福田様:もともと会社としての土台はあり、素晴らしい「お客様」もついていると考えていました。あとは、組織ロイヤリティの高い社員を増やしていくことが必要だと考え、2008年から新卒採用メインに切り替えました。2013年頃には企業理念が浸透した社員が過半数を占めるようになり、会社のカラーが変わってきました。

新卒は教育投資をすればするほど仕事の質が上がるというのは体現していましたし、教育モデルが構築されると成長の速度が速くなることも分かっていましたので、教育に時間を費やしていくことは当然の考えでした。

共通ワードでビジネスモデルを語り合う社員が中核を担うようになった時が、当社にとって飛躍するチャンスだと思っています。

ただ、3年目までの基礎は、非常に早く身に付きますがそこから先は現場の実務に即した教育が必要になります。最終的にはOJTが最も重要になるのですが、当時はOJTを体系的に教えられる人が数少なかった。

そのような理由で、新卒が6年目に入るタイミングで育成ターゲットを管理職層に広げていく必要があると思っていました。

シェイク: かなり福田様自身が人材育成に精通されていて、具体的な育成体系までイメージを湧かされていらっしゃったようですが、その中でシェイクを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか?

福田様:マネジメントの手法を頭で理解するだけではなく、仕事上実践して使って貰うためにはどうしたらよいか、と悩んでいました。シェイクのコンテンツを見て、当社の状況と合っていると感じ、「これならいける」と思い依頼しました。

持続的に成果を上げていくための「組織作り」へ

シェイク: 3年間を通じて、中堅層の方々に定期的に研修を導入してきましたが、具体的に何が良かったと思われますか?

福田様:一緒に研修を受ける中で、仲間意識が芽生えたことが良かったのではないでしょうか。マネジメントの手法は、それほど数多くあるわけではありませんので、まずは知識を習得し、自分が使いやすいものを使えば良いと思っています。同じ年齢くらいのメンバーと悩みを共有して、一緒に苦しい時期を乗り越えた仲間がいたことはやはり大きいですね。

また、課長代理に昇格したあたりから確実に意識が上がったと思います。仲間意識はもちろんですが、同時に「負けたくない」という競争心理も働いて、更に自覚が芽生えました。

シェイク: 今後シェイクにどのようなことを期待されますか?

福田様:現場マネジメント・OJTの強化・課題解決について一定の効果があったと考えていますが、実行力(目標達成に対する執着心)がまだ不足していると思っています。

今期より名実ともに中間管理職となり、成功体験を積み重ね持続的に成果を上げていけるようになることを期待しています。その中でも現時点では、講師の方によるコーチングがとてもよい効果を出しているように感じます。当事者意識を持って話しており、心からアドバイスが欲しいという意識で取り組んでいるのがわかります。視座が上がっており、成果が出しやすくなるイメージがわきます。

今後、彼らが組織マネジメントを行っていく上で更なる悩みが出てくると思っているのですが、良きメンターとして目標達成の手助けをして欲しいと思っています。

シェイク:今までやってきたことは、現場をよくご存じなお二方がいらっしゃるからこその施策であると思います。今後は画一的な教育というよりは、個々の課題に応じたやり方でやっていく必要がある段階にきました。

引き続き、一緒にご相談させていただきながら進めさせていただければと思います。

CONTACT

お電話でのお問い合わせ

03-5213-6888

サービスやセミナー情報、採用に関してお気軽にお問い合わせください。

CONTACT