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自ら考える営業力を育成する、継続的な若手育成メソッド―論理的思考力×実践トレーニングで実現する、提案型営業への転換―

シナジーマーケティング株式会社 様
  • 樽井 みずき

    クラウド事業部 第2アカウントソリューショングループ マネージャー 兼クラウド事業部 セールスイネーブラー

導入階層

  • 若手社員
  • 新入社員

キーワード

  • キャリア開発
  • リーダシップ開発
  • 成果を出す仕事の進め方
  • 職場実践
デジタルマーケティング領域におけるクラウドシステムの提供・コンサルティング・運用支援・人材育成サービスなどを通して、企業の継続的な成長を支援するシナジーマーケティング株式会社様。2022年度から研修のご依頼を受け、体系的な若手育成プログラムを導入いただいています。3年間の取り組みの成果と今後の展望について伺いました。
課題
セールススキルの標準化が未確立
現場OJTに依存し、ナレッジ伝達が属人化
解決策と効果
6ヶ月間に渡る、2週間に1度のオンライン研修と2回の集合研修による同期同士の継続的な学び合いの場を創出
継続的なかかわりが人材のスキル評価の場にも
今後の展望
研修を継続し、新人、中堅、マネジメント層のキャリア構築にもつなげる

3年間にわたり研修をご依頼いただいておりますが、本施策を導入される前、御社ではどのような課題認識をお持ちだったのでしょうか。

当社の事業は、業界業種規模問わずご利用いただけるマーケティングSaaS製品の提供と、顧客の課題や取り組みに合わせて1社1社プランニングして提供するデジタルマーケティング支援の2軸で事業を展開しています。他にも人材育成サービスや地方創生事業など、幅広い事業展開を行っております。

新卒社員(総合職)の人材配置は顧客接点がある部門を優先しているため、営業部門への配属が多く、顧客との商談やプレゼンテーションの機会も早期から発生します。そのため、商材知識やセールススキルの習得に加え、ビジネスパーソンとして必要不可欠な実践力、特にコミュニケーション力やロジカルシンキングといったコアスキルの早期確立が急務となっていました。

その当時、社内での人材育成体制はどのような状況だったのでしょうか。

製品・サービスの知識に関する「ナレッジ」が中心で、商談や提案の「スキル」の習得については現場でのOJTに任せている状況でした。特に当社では課題解決型営業と定義しているように、どの分野においても顧客の課題に応じて最適なソリューションを組み立て提案していく必要があります。

一方でその提案ノウハウは明文化されておらず、先輩社員の経験則から学ぶしかない。要は、「マインド」「スキル」「ナレッジ」のうち、「ナレッジ」は蓄積できているものの、「マインド」と「スキル」の部分が体系化できていない状況でした。

樽井様

ナレッジの質と量が属人的になりやすく、体系的な育成が難しかったのですね。

課題感を持った社内人員が少しずつ体系化や育成プランの強化に取り組んでいましたが、誰もが片手間に行っている状況で限界がありました。当社は早いと配属2年目から次の新卒のOJT担当になる社員がいたり、5年目でマネージャーに昇進する社員もおり、1つの役割や仕事に長期間集中できるような機会が少ないという背景もありました。

そこで、継続的な新卒採用や育成を見据え、共通の土台となる論理的思考力の強化については、プロフェッショナルであるシェイクさんに任せる判断をしました。

当社・シェイクの提案に賛同いただきましたが、その決め手はどこにありましたか?また、今年で3年目と継続をいただいていますが、その理由についてもお聞かせください。

基礎の習得、実践、それを固めていくという長期的な伴走型のスタイルが、私たちの課題感とマッチしていました。ビジネスフレームワークは知識として持っているだけではなく、実際の仕事で活用できるようになることが重要です。講義中の接点だけでなく、受講者それぞれの日々の業務や活動がどのような状態かも意識して向き合ってくださっていることや、新卒一人一人に寄り添った真摯なサポート体制も魅力的でした。

実際、シェイクさんは研修会社というよりは一緒に新入社員の育成に向き合ってくれる外部のメンターのようでした。受講者にとっても自分の課題を本音で話しやすい環境を作っていただいていると感じています。また、現場配属後はOJTのみに委ねることなく定期的な研修によって継続的なフォローアップ体制を構築しており、相互の経験値を共有し、学び合える機会を創出しています。

研修を継続されて、若手社員の行動にどのような変化がありましたか?

主要な成果として、以下の2点が挙げられます。

1つ目は、新入社員が入社後に安定的なパフォーマンスを発揮し、自律的な業務が可能になったことです。単に能力が伸びたというだけでなく、コミットする力、自分で考えてから質問する姿勢、周りの助けを借りる際の段取りの付け方など、ビジネスコミュニケーション力が向上し、定着しています。

2つ目は、研修を受けた世代で共通言語が生まれたことです。例えば、「もっとロジカルな方がいい」という漠然とした問題提起やフィードバックが発生せず、具体的に何をどうすれば論理性が増すのかを意見交換しあえるようになっています。同期同士での対話も活発になり、相互に建設的なフィードバックを行える企業文化が構築できてきたと感じています。

研修を受けた方々の中で、特に印象的な変化がありましたか?

同期同士でのフィードバックができるようになっていったことです。1回目のグループワークでは、ぎこちない雰囲気で相手への意見も遠慮がちでしたが、回を重ねるごとに、ビジネススキルとして相互にフィードバックができるようになっていました。「○○さんの○○はすごいよね」というお互いを認め合うような対話が自然となされ、同期としての結束力が培われていると感じました。

また、研修期間だけでなく、2年目、3年目になった時も思考が習慣化されていると感じます。本来あるべき論理的思考力・基礎力がどの程度なのか、できている場面とできていない場面の区別、そして改善に向けた具体的なアプローチを考えられるメンバーが非常に多くなりました。

シェイク秋山、樽井様

育成風土に関してはいかがでしたか。

新卒それぞれの適性や素養を見極める機会として、研修での様子が非常に有効に機能しています。以前は新卒社員が今後どのように活躍して欲しいか?得意分野や潜在的な強みはどうか?といったことを見極める評価指標が確立されていなかったり、現場の育成関係者での意見交換の機会もありませんでしたが、シミュレーション型の研修をOJTや管理職が見学することで、日々のパフォーマンスや業務遂行状況と照らし合わせながら、その人の得意・不得意をより確実に言語化できるようになりました。シェイクさんの評価が、社員の人材としての客観的な評価の1つになっていますね。

今後、特に注力されたいテーマなどあればお聞かせください。

現在の優先順位の高い課題として、入社3~5年目ほどの中堅社員の早期自走が挙げられます。会社から与えられた役割やスキルの習得だけでなく、キャリアマインドやスタンスを自律的に形成する必要があるように感じています。実際、「3年後どうしたいか」の問いに対して、明確にかつモチベーション高く答えることができない人材もいます。

そのため2024年下期には、該当する若手社員向けのキャリア×ビジネスマインド研修を実施していただき、自身のキャリアを考え、会社からの期待(Must)と自分のやりたいこと(Will)を結びつける機会を設けていただきました。

3~5年目対象とした、「キャリア×ビジネスマインド研修」では上長へのヒアリングや先輩へのキャリアインタビューなど、普段はなかなか持てない対話の機会を創出できましたね。

マネジメント層も、部下に対して期待を伝える場面やキャリアを聞く機会を持つというはなかなか設けられていません。特にコロナ禍で入社した世代は仕事以外の対話が限られていたこともあり、こうした機会が非常に貴重だったと感じています。

キャリアプランの作成に関しては、先のことだけではなく過去をきちんと振り返り、整理することも欠かせません。ただ社内でこういった場を設けることはなかなか難しいという企業も実際に多いですね。

参加したメンバーそれぞれが、自分のキャリアの可視化・体系化をできたように感じます。

一方で、新たな課題として新任マネージャーの育成も見えてきました。外的要因から突発的にマネージャーに昇進するケースも多く、マネジメントへのマインドセット・スキルの強化とリーダーシップの育成が課題だと感じています。これまでは「気合いで乗り切る」といったような属人的なマネジメントに依存していましたが、その状況から脱却し、マネジメントの基礎やファシリテーションスキルなどを体系的に育成していくような仕組みづくりですね。

シェイク秋山

若手の早期戦力化から、次世代リーダーの育成まで、より包括的な人材育成の仕組みを整えていく必要があるということですね。

はい。AIや新技術の進展が著しい中で、成長産業にある企業を牽引するビジネスパーソンとしてのキャリアと、本人の自己実現のための人間的な成長の両立が重要になってきます。定期的なキャリア対話の機会を設けながら自律的な人材開発を促進する組織風土の醸成を進めていきたいと思います。

今後とも協力させてください。

引き続きよろしくお願いいたします。

(左から)シェイク秋山、シナジーマーケティング樽井様、シェイク笘井

担当コンサルタントからのコメント

秋山 和香
研修をやりっぱなしにせず研修効果を上げていく施策として、職場実践は大変有効で各社様取り入れられていると思います。本事例は、半年間の長期実践型プログラムとなっています。2週間に一度の研修→職場実践→振り返り→研修→職場実践…を短いサイクルで半年間実施できると、受講者の成長・変化を現場でも研修の場でもありありとみることができます。それらの情報をもとに、職場の上司・OJTトレーナー、教育施策担当者、講師、コンサルタントが五角形に受講者を支援していく、この支援こそが、若手が自らリーダーシップ開発をする後押しになっていると感じています。

企業情報

社名

シナジーマーケティング株式会社

事業内容

2000年9月創業。デジタルマーケティング領域におけるクラウドシステムの提供・コンサルティング・運用支援・人材育成サービスなどを通して、企業の継続的な成長を支援している。

URL

https://www.synergy-marketing.co.jp/
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