こんにちは。シェイクの吉田です。
先日、約半年間にわたってご一緒させていただいた、全6回のマネジメント研修が終了しました。各回、マネジメントスキルをインプットしたり、自己理解を深めたりしながら、必死に日常のマネジメントに向き合い、最終回に、自身のマネジメントポリシーを明確にしていただきました。
厳しい環境の中、多くのプレッシャーや困難に向き合いながら、実践と持論化を繰り返し、半年前からは想像できないほど成長されていました。
管理職が罰ゲームと言われる時代ですが、そのような大変な状況におられるからこそ、管理職こそ劇的に成長する時代と言えるかもしれません。一連のプログラムを経て感じたことをまとめたいと思います。
リーダーシップ開発は持論化
今回の半年間にわたる管理職育成のプログラムの狙いは、「マネジメントポリシーを明確にする」というものでした。研修開始当初は、マネジメントポリシーと言われてもピンと来ない受講者が多かったと思います。管理職として忙しい中で、全6回の研修を前向きに捉えられない方も多かったように思います。
日々、業績や目標達成のプレッシャーを感じ、膨大なタスクに追われ、人が減っている現場を守ることに必死になっている状況で、更なるマネジメント行動を求められることに苦しさを感じた方もおられたかもしれません。
困難な状況に向き合い続ける必要がある状況だったからこそ、様々な経験を通じてマネジメントポリシーが磨かれたことで、表情が明るくなり、自信がみなぎる状況になっていました。
「メンバーの幸せをつくるために、売上・利益にこだわる」とおっしゃっていた方は、この半年の中で、上司への向き合い方を改善され、メンバーの幸せを自身のマネジメントポリシーとされました。
スキルをインプットするだけでは、リーダーシップは開発されません。実践と持論化こそが、リーダーシップ開発であることを強く感じさせられました。
管理職こそ、承認を
今回、管理職の皆さんに、上司からの手紙を渡しました。若手研修で上司からの手紙を渡すことはありますが、管理職研修では初めての試みでした。上司からの承認や期待の手紙を書いていただき、それを受け取った管理職の皆さんが、嬉しそうな表情で手紙を見つめていた姿が印象的でした。
最近、多くの管理職とお会いして感じるのは、「管理職は孤独である」ということです。必死に頑張っておられますが、“やって当たり前”と見なされ、誰からも承認されない状況に置かれることが多いと感じます。もちろん、承認されるためにやっているのではありませんが、管理職こそ承認が重要だと思います。
また、責任感の強い方ほど、目の前の成果に必死になり、責任を抱え込み、孤立しがちです。単に承認があればいいというだけでもなく、上司や他の管理職を仲間と思え、助け合える関係を築けるかどうかが、管理職育成において非常に重要だと感じました。
管理職になりたいと思える背中
約77%の社員が「管理職になりたくない」と回答している調査結果があります。多くの人が管理職の背中を見て、管理職になることを避ける傾向が強まっています。しかしながら、組織の要は管理職です。
管理職は、経営理念や戦略を現場で実現し、組織をつくることが求められます。もちろん、すべての役割を担う必要はありませんが、管理職がどのようなリーダーシップを発揮し、どのような背中を見せるかが、会社の未来を決めると言っても過言ではありません。
半年間ご一緒させていただいた皆さんの成長に感動しました。これまで、すべてを抱え込んでいた多くの方が、部下との信頼関係を築き、成長を願って仕事を任せ、結果としてお互いに助け合い、成果が出せるチームを作っていかれる覚悟を感じました。
自分が“全てを率先してやる背中”ではなく、“部下と共に成長していく背中”に変化したように感じました。
マネジメントに安易な答えはありません。マネジメントこそ、自分磨きの旅であることを再確認させていただいた機会でした。