皆さん、こんにちは。シェイクの吉田です。
エンゼルスの大谷選手がメジャーでの新人王を取りましたね。
大谷選手はどこまで進化し続けるのでしょうか。
野球ファンの私としては楽しみでなりません。
大谷選手の言葉に次のような言葉があります。
「無理、絶対にできないといった
限界を感じたことは一度もありません」
また、将棋棋士の羽生善治氏は次のような言葉を残しています。
「人間には二通りあると思っている。
不利な状況を喜べる人間と、喜べない人間だ」
大谷選手や羽生氏の様に、困難な状況を喜び、
挑戦し続け、成長し続ける人がいます。
一方で、困難な状況に遭遇したときに、無理だと諦めたり、
失敗を恐れて避けようとしたりする人がいます。
この違いはどこから来るのでしょうか?
スタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドゥエック氏は、
「Growth mindset(しなやかマインドセット)」
「Fixed mindset(硬直マインドセット)」の2つの概念で、
この違いを整理しています。
Growth mindsetは、自分の能力は努力次第で伸ばすことが出来ると
信じるマインドセットで、挑戦や困難を自己成長の機会として捉え、
失敗を恐れず、ストレッチな目標に挑戦しようとします。
一方で、Fixed mindsetは、自分の能力は固定的で変わらないと信じる
マインドセットで、人から能力のある人と見られることを優先するため、
失敗を恐れ、難しい挑戦を避けたり、すぐに諦めたりします。
同じ人でも、置かれている状況や、接する人などによって、
Growth mindsetになったり、Fixed mindsetになったりします。
先日、マネジャーの方を対象に、部下のGrowth mindsetを
育むマネジメント力を高める研修を実施しました。
マネジャーの方に、過去の上司を思い出して、
どのような上司の時に、Fixed mindsetになったかを思い出して頂くと、
部下をFixed mindsetにしてしまう、上司の言動がたくさん洗い出されました。
- 自分の意見の押し付け/高圧的な態度
- プロセスを評価してくれない(結果のみの評価)
- 話を聞いてくれない/感謝がない 等々
その後、「皆さんの部下は、皆さんのマネジメントに対して、
Growth mindset、Fixed mindsetのどちらを感じていると思いますか?」
と問いかけると、「自分も部下にFixed mindsetを感じさせている
かもしれない」と内省が深まっていました。
部下のGrowth mindsetを育むためには、
どのようにアプローチすれば良いでしょうか?
マネジャーが部下のGrowth mindsetを育むためにすべき
最も重要なことを一つだけ挙げるとすると、
「yet(まだ)」の意識で部下を見ることでしょう。
「なんでこんなことも出来ないんだ」
「彼は、不器用なやつだ」
と決めつけるのではなく、「yet」の意識で
「まだ、出来ていないだけだ」
「まだ、不器用なだけだ」
と、発展の過程として部下を捉えることです。
無限に成長していく可能性を見ることです。
キャロル ドゥエック氏は、「不合格」という言葉を使わずに
「未合格」という言葉を使います。まだ、合格していないだけだ、と。
「決めつけ」をやめ、人の可能性を信じることによって、
「Growth mindsetを育むマネジメント」を実践していきましょう。