シェイクの佐々木です。
この記事では、6月28日及び7月5日に開催したウェビナー
「2023年度新入社員レポートを読み解く
~学生生活3年間をコロナ禍で過ごした
新入社員のリアルと育成事例施策~」
の内容を一部抜粋してご紹介いたします。
前編では、
・シェイクの新人レポートとは?
・2023年度新入社員の傾向
・傾向を踏まえた新入社員育成のポイント
の3つのテーマについて書いてきました。
2023年度新入社員レポートを読み解く『2023年新入社員の傾向』編
後編となるこちらの記事では、新入社員育成の3つのポイント
①強み/課題でフィードバックの伝え方を変える
②行動の具体化・持論化をトレーニングする
③様々な人とのかかわりの中で仕事を意味づける
について、具体的にポイントとした背景をお伝えします。
育成のポイント①② 新入社員の行動を促進するには?
ポイント①②は、
「新入社員の行動を促進するにはどうしたらいいのだろうか?」
という共通の問いから生まれたポイントです。
なぜ「行動促進」なのかというと、
昨今の新入社員は「成長」を大切にしており、
成長を促進するためには行動が必要です。
一方で、2022年度の新入社員に入社後半年(9月下旬~10月上旬)の
タイミングで実施したアンケート調査の結果から、
新入社員は「挑戦はしたいと思っているが、周囲の目を気にして
行動に移せない可能性がある」ということが見えてきました。
また、今年弊社が研修でかかわった新入社員からは
「自分が得意だと思っていることに対して
現場でたくさんダメ出しされてしまい、
何をしたらいいのか分からなくなってしまった」
という声もありました。
※現場への仮配属後に行った集合研修で聞いた話です
このような調査結果、エピソードを踏まえると、新入社員は
周囲からできない人だと思われたくない、自信がない
↓
だからこそ、「自分らしさ」「強み」をよりどころにしている
↓
「自分らしさ」「強み」を否定されるとどうしていいか分からなくなる
↓
行動が止まる
↓
成長が鈍化する、周囲からの承認が得られない
↓
モチベーションの低下、さらに自信が持てなくなる
といった悪いサイクルに陥ってしまう可能性があると考えました。
では、このサイクルに陥らないためにどうすればいいのか?
と考えたときに、下記のような背景からポイント①②を設定しました。
新入社員の強み発揮を育成側が阻害しない。
一方で、新入社員が自信がないことに対しては
しっかりフィードバックをして行動につなげることが大切
→①強み/課題でフィードバックの伝え方を変える
フィードバックは大切だが、
「言われないと行動できない」になってしまうと成長が鈍化するため、
自分で行動の具体化や行動後の内省、持論化ができるようになる必要がある
→②行動の具体化・持論化をトレーニングする
ウェビナーでは、ポイントを押さえた育成の事例を研修企画、
職場でのかかわり方の両面からご紹介しました。
例えば、以前ご紹介した「先輩社員を巻き込んだ新入社員研修」も、行動の具体化・持論化トレーニングの一つと言えます。
育成のポイント③ 新入社員が前向きに仕事に取り組むには?
ポイント③ 様々な人とのかかわりの中で仕事を意味づける
は、4月~6月にあった下記のような出来事を踏まえて考えたポイントです
具体的に、このような発言がありました。
・「研修で学んだこと、現場では必要なかったです」
・「配属先が希望と違ったので、転職サービスに登録しました」
・「自分が成長できているか不安です」
これらは一部の新入社員の事例ではありますが、
前編で見たアンケート結果も踏まえると、
自分視点・短期視点で学習や成長の必要性を判断をしてしまう傾向に
あるのではないか?と考えました。
今年の新入社員はやりがい、収入、自立といったことを重視しており、
自分・今の視点が強い中で、それらの要素が満たされないとモチベーションやエンゲージメントの低下につながっていく可能性もあります。
環境などはすぐに変えられない中で、短期的には
とらえなおし、意味づけを促すかかわりが
新入社員が前向きに働くために重要と考え、ポイント③を設定しました。
※ポイント③様々な人とのかかわりの中で仕事を意味づける
ウェビナーでは、具体的な施策として
・研修の機会を利用して、
上司、先輩に意味付けにつながる話を聞く機会を設ける
・職場で、ちょっとした学びにつながる雑談コミュニケーションを
意識的に行う(シェイクでは「真面目な雑談」と呼んでいます)
・管理職が新入社員と「キャリア対話」を行うことで、
新入社員の仕事観を磨く
といった事例を紹介しました。
ここまで、育成のポイントとその背景を解説してきましたが、
具体的な施策の詳細を知りたいという方は、
ぜひお問い合わせいただけますと幸いです。
※ウェビナー資料の抜粋版をお渡しいたします
https://shake.co.jp/contact/service/
ウェビナーを終えて
ここまでお読みいただいた皆さま、ありがとうございます。
できるだけ簡潔にまとめようと思っていたのですが、
結構長くなってしまいました…
私はこの3年間、
新入社員レポートとウェビナーの企画にかかわってきていますが、
ウェビナーを企画するときはいつも
「本当にこれが伝えるべき内容なんだろうか」「当たり前すぎないか?」
と自問自答しています。
そのため、いつもウェビナーを実施する前は
「アンケートで酷評されたらどうしよう」と
不安なのですが、終わってみるとありがたいことに
・データから見える新入社員の傾向や考察に納得感があった
・自社の新入社員にも当てはまることが多く、参考になった
といったポジティブな感想をいただくことが多いです。
また、新入社員に関するウェビナーは特に、
アンケートのコメント欄に自社の新入社員の傾向や、
自社で実施されている施策と照らし合わせたとても丁寧なご感想、
ご意見をいただくことが多く、企画側として嬉しく思うとともに、
日本の企業における新入社員育成の重要性、人事の皆さまの関心の高さを
感じる機会ともなっています。
シェイクでは、イキイキと働く人を増やすため
今後も新入社員育成に関する情報発信、
より良い新入社員育成のカタチの追求を続けていきます。