コラム

上司からのホウレンソウ

皆さん、こんにちは。シェイクの吉田です。

まもなく、新入社員が入社する時期ですね。
新入社員の受け入れの準備で忙しくされている方も多いのではないでしょうか。

新入社員研修で教える内容の一つに「ホウレンソウ」があります。
「伝える内容」「伝え方」「タイミング」など、
新入社員にとっては欠かせない組織内でのコミュニケーションです。

ホウレンソウが適切にできるかどうかが、周囲との信頼関係や、
成果創出に大きく関係してきます。

一般的に、ホウレンソウは「新入社員が上司や先輩に対して行う」ものとして
使われますが、今回は少し切り口を変えて、
「上司から部下に対するホウレンソウ」というテーマを考えていきたいと思います。

上司から部下に対するホウレンソウとは?

私自身、社長という立場で、常々難しさを感じているのが、
「メンバーにどのようにメッセージを伝え、自分事として捉えてもらうか」です。

例えば、方針に関する決定事項を伝える場面において、
決定した結論だけを伝えても、メンバーが納得し、自分事にするのは
難しいです。

メンバーからすると、いきなり結論だけを言われても、
「そんなことを検討していたんだ」
「上司が勝手に決めたことだよね」
と、自分たちには関係のない事として捉えられてしまうからです。

自分事にしてもらうためには、
・方針の背景や検討プロセスが共有されていること
・検討のプロセスにおいて、意見を求められるなどの参画機会があること
といったことが重要だと思います。

このプロセスの共有(報告)や、意見を求めるなどの参画機会(相談)が
決定事項への納得感を引き出すと考えると、これこそ、まさに、
「上司からのホウレンソウ」だと思います。

「上司からのホウレンソウ」のタイミング

適切なホウレンソウを行うポイントにホウレンソウの「タイミング」が
あります。このタイミングにおいても、新入社員に求めることと、
上司が行うことは同じだと感じます。

具体的に見ていくと、新入社員に対して、ホウレンソウをするタイミングとして、
「1-3-7ルール」を教えることがあります。

1割:方向性や計画を立てる段階で、ズレがないかを確認する
3割:ある程度形になりつつある段階で、さらに不足している観点や見逃している点などについてアドバイスをもらう
7割:概ね仕上がった段階で、最終化・仕上げに向けたアドバイスをもらう

いわゆる、「中間報告」と言われるもので、途中段階で報告や相談をすることで、
上司の依頼との齟齬をなくすことができ、
手戻りなく、完成度の高いアウトプットを出すことが可能となります。

これを、上司から部下に対するホウレンソウのタイミングに置き換えると
どのようなことが言えるでしょうか。

例えば、方針の策定や問題解決において、
1割:「今、このようなことを課題に感じていて検討を始めようと思っているんだ」
3割:「こんな論点が上がっているのだけれど、他に見逃していそうな論点はないかな?」
7割:「このような方向性で進めようと思っているのだけど、意見もらえるかな?」

といったようなタイミングでホウレンソウを行うことにより、メンバーの納得感は
格段にあがると思います。社内のSNSツールを使って情報を可視化することや、
議事録を広く公開することも同様の効果が期待できます。

メンバーは、結論だけを知りたいのではなく、
プロセスを知りたいのではないでしょうか。
また、そのプロセスにおいて、迷っていることなどがあれば、
迷っていることも開示してもらい、頼ってもらいたいのではないでしょうか。
その紆余曲折なプロセスを知っているからこそ、目標や方針、
組織の問題に対する当事者意識が高まり、主体性が向上するのだと思います。

大切なのは双方向の対等なコミュニケーション

ここまで、上司からの「方針やビジョン」を例に書いてきましたが、
例えば、部下に目標数字に対する進捗報告を求める際において、
「部下から上司に報告させる」だけではなく、むしろ、
上司が目標達成に向けて困っていることを率直に伝え、
上司しかもっていない情報も開示したうえで
「目標達成に向けて相談し、一緒に考える」といった
コミュニケーションも大事だと思います。

このように、部下から上司だけでもなく、上司から部下だけでもない、
双方向の対等なホウレンソウが、1人ひとりが主体者として
活躍できる組織に繋がっていくと感じています。

新入社員が入社してきて、「ホウレンソウ」の大切さを
教えるこの時期だからこそ、改めて、自分自身のホウレンソウを
見直す機会にしてみてはいかがでしょうか?

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