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マネジメント

管理職になりたくない

管理職になりたくない人の増加

皆さん、こんにちは。シェイクの吉田です。

若手研修を実施していて、「管理職になりたくない人」と問うと、ほとんどの人が手を挙げることが当たり前になってきたように感じます。

日経トップリーダーの調査(2022年11月号掲載)によると、「あなたは管理職になりたいと思いますか?」の問いに、83%が「いいえ」と回答をしました。

日本能率協会マネジメントセンターの調査(2023年5月)でも、一般社員の「8割近くが管理職になりたくない」との調査結果が発表されていました。
概ね8割程度の若手社員が、管理職になりたくないと感じていると言えそうです。

管理職になりたくない主な理由としては、
「自分は管理職に向いていない」「負荷と報酬が釣り合わない」
「業務量や業務時間が長い」「責任の重い仕事をしたくない」

といったものです。

実際に多くの管理職とお会いすると、多くの業務とプレッシャーに追われている人がほとんどで、忙しくない人など見たことがありません。

管理職が抱えている業務や課題としては、業績管理、人材育成、部下とのコミュニケーション、職場の生産性向上、
エンゲージメント向上、キャリア支援、コンプライアンス、方針の策定など、様々です。

ある大手企業では、ワークライフバランスを重視する若手社員は定時に帰っているものの、残業代がつかない管理職が夜中まで働いているという話を聞きました。

若手社員からすると、忙しそう、大変そうという姿しか見えず、管理職になりたくないと感じるのも無理はないかもしれません。

さて、この管理職になりたくない問題をこのまま放置すると、5年後、10年後にはどのような未来が待っているでしょうか?
会社の継続的な成長を考えると、重要度の高い課題と言えるではないでしょうか?

今回は、この管理職になりたくない問題の解決策について考えてみます。

もちろん、管理職の給与を上げるというアプローチはありますが、「給与を上げるから管理職になりなさい」という外発的アプローチだけではなく、同時に、マネジメントの役割を変えるアプローチも有効だと考えています。

解決の方向性

私が考える解決のアプローチは、
「管理職がやる」から「メンバーが強みを発揮して管理職の役割を担う」
ことを目指すこと
です。

それは、管理職が一人でやると忙しすぎるから、
みんなでやる組織に変えていくことで、管理職の負担を軽減するという考えです。

管理職の役割が、
「育成、数字管理、コンプライアンス、会議運営」
などの多岐にわたる個別のマネジメント業務から、
「みんなが活躍できる場づくり」に変わります。

その際、「みんなが活躍できる場づくり」のために必要な管理職の能力は、

  • メンバーの強みを見つけて業務を割り振る力
  • 心理的安全性の高い職場を作る力
  • メンバーの良い行動、良くない行動を見極めてフィードバックをする力

といった力になってくると思います。

また、管理職自身の弱みをメンバーの強みで補完をするということも
有効で、管理職自身が自分の弱みも開示する自己開示力も大切です。

目指すのは、従来、管理職が実施していた業務に対しても、
一人一人が、自分の強みを活かして取り組んでいく組織です。
これは、メンバーが疑似的に管理職の仕事の一部を
担っていくことになり、経験を通じて、「管理職になりたくない」という
気持ちを軽減することになり、結果的に成長に繋がるのではないでしょうか。

シェイクでの事例

シェイクでは次のような業務をメンバーが行っている事例があります。

  • チームMTGの進行をメンバーが担当する
  • 新入社員育成にタスクフォースとして取り組む
  • 社内のナレッジの蓄積を推進する
  • 社員同士の繋がり支援や組織開発に取り組む
  • 業績管理や数字の取りまとめを行う
  • 業務の標準化やマニュアル作成を行う


といったことをリーダーではないメンバーが行っています。

このような取り組みを行うことのメンバーにとってのメリットは、
成長機会になること、行動の幅が増えること、チーム以外の
メンバーとの繋がりが出来ることなどです。

一般的には、管理職が実施していることの一部を実施することで、
管理職の疑似体験をすることにも繋がっています。

それでも、リーダーに負荷が集中することもありますし、
メンバーも忙しい状況になると、それは自分の仕事ではないという
気持ちが出てくることもあります。

まだまだ、道半ばではありますが、私は、このようなマネジメントに大きな可能性を
感じていて、今後、シェイクという会社を、
全員がリーダーシップを発揮できる会社にしていきたいと思っています。

シェアド・リーダーシップ型組織

今、シェイクで取り組んでいることを続けていくと、メンバーの自発性が高まり、
一人一人がリーダーシップを発揮するシェアド・リーダーシップ型の
組織に近づいていくと感じています。

このような組織を実現するためには、管理職が頑張り、意思決定し、指示する、
といった従来のマネジメントスタイルから変えていくことが必要で、
そのアプローチを見出したいと考えています。

これからの組織はどうあるべきか、試行錯誤の連続ですが、
今、私が信じているのが、シェアド・リーダーシップ型組織が、
フラットで風通しのいい組織風土を保ちながらも、
管理職になりたくない問題を解決することにも繋がる未来
です。

まだまだ、試行錯誤は続きます。もちろん、他にもアプローチがあると思います。
引き続き、自社においても、お客様企業における織開発においても、
実践を繰り返しながら、最適なアプローチを見出していきたいと考えています。

この記事を書いた人
吉田 実
誰もが持っている「無限の可能性」と「目が輝く権利」。一人でも多くの人の「イキイキ」のために、これからも邁進していきます!
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