こんにちは、シェイク吉田です。
私は、1日5キロのランニングを日課にしており、毎日走ろうと決めた日から10年が経ちました。10年間、約3650日の間にインフルエンザ2回、コロナ1回、罹患しているので、発熱した10日程を除く約3640日間、台風の日も、海外にいる日も走り続けています。
ランニングしていることを話すと、「大会に出るのですか?」とか「健康のためですか?」と聞かれます。実際には、全く違う理由で走り始め、継続しています。
今回のコラムでは、私自身のランニングの習慣をご紹介し、10年間走ってみて感じていることをご紹介します。
きっかけは「心を鍛える」ため
2015年10月21日に、九州を拠点にアパレルや不動産事業を経営している、当時74歳の経営者の講演を聞いたことがきっかけです。その方は、自分の儲けや利益を求めず、社員の幸せを心から願う経営を実践されており、好収益の企業グループを築いておられました。
当時の自分は経営に自信が持てず、自分自身の目指す姿を模索していました。ブレることなく利他の意識で経営されている姿を見て、このような経営者になりたいと強く思ったことを覚えています。
その講演で、「1000日間、何かを継続すれば心が鍛えられる」との話がありました。「自分もやってみよう」と思ったのがきっかけです。1000日間継続する内容は、何でもよかったのですが、ランニングなら継続できるかもしれないと感じて、翌日から走り始めることにしました。
ですので、実は健康のためでも、マラソン大会のためでもなく、「心を鍛えたかった」というのが走り始めたきっかけです。自信のない私でも、「継続する」ということが、自分を変えることになるのではないか?という期待がありました。
10年経っても、迷いは消えない
当初は、1000日間を目標に継続し始めました。「1000日続ければ心が鍛えられ、自信がつく」と思っていました。
途中、辞めようと思った日もありましたが、意地で走りました。
例えば、友人と夜中の2時から夜釣りに出かけ昼過ぎまで釣りをして、友人宅に戻って料理をして夕食を取り、眠さを堪えながら車で帰宅した後、夜の22時頃から走ったこともありました。
このように走り続けたのですから、10年経った今「ブレない自分になりました」と言いたいですが、実際はそのようなことはなかったです。
今も、経営で迷うことはあるし、悩みもします。自分では「大きく変わっていない」と感じることさえあります。
では、何が変わったのか?
変わったのは「迷わなくなった」ことではありませんでした。日々、迷うことはありますが、迷った時でも、「立ち戻る場所」があると感じられるようになったことでしょうか。
自分自身が大事にすることに戻れることに対して、少し自信がついたように感じます。
例えば、すごいと感じる経営者に出会い、比較することで自分自身を卑下する気持ちが出てきても、自分が大事にすることに戻ることができる感覚があります。
1日数十分のランニングの時間で、少しは自分らしさを取り戻せる気がします。
「強くなった」というより、少しだけ「しなやかに」なれました。
継続は「ご褒美の時間」に変わった
走っている時間の使い方も、多様になってきていて「無になってモヤモヤした心をすっきりさせる時間」として活用することもあれば、学びの時間、思考の時間にあてることもあります。
自分を整えることができる、自分にとってのご褒美の時間のようになっています。
10年前、私が求めていたのは「迷わない強さ」でした。しかし10年走り続けて手に入れたのは、完璧な自信ではなく、「ブレても、ここに戻れば大丈夫」と思える、自分だけの「しなやかな立ち戻る場所」でした。
皆さんにとっての「立ち戻る場所」は何でしょうか?










