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虫の目からのリーダーシップ開発

皆さん、こんにちは。シェイクの吉田です。

先日、人事の方が次のように呟かれたことが印象に残っています。
「社員はリーダーシップを発揮したいと思っているのですかねぇ」

主体性を発揮しようとしない若手社員に対して、
もどかしさを感じたことからの発言でした。

確かに、若手社員や中堅社員においては、
「もっと論理的思考力を高めたい」という人は多くいますが、
「もっとリーダーシップを高めたい」という人が少ないかもしれません。

リーダーシップに関連する書籍において、
優れた経営者の発揮したリーダーシップに関して解説した本や
リーダーシップの理論に関する書籍は多くありますが、
リーダーシップ開発の仕方、そのものに関する書籍は少ないと感じます。

特に変化の時代においては、リーダーシップは、強く求められます。

それにも拘わらず、リーダーシップ開発に関する方法論は一般化されておらず
何をもってリーダーシップと言えるのか?それはどのような行動なのか?がわからない、
理解されていないことが、リーダーシップを発揮したいと感じる人が少なく、
また、リーダーシップを発揮する人も少ない原因ではないかと感じています。

先日、食品会社の中堅社員に対してリーダーシップ開発研修を実施しました。

受講者は研修に対して真面目に受講しているものの、与えられたカリキュラムを
卒なくこなすことにとどまり、主体性を発揮しているとは言い難い状況でした。

自社の組織課題を洗い出してもらうと、その中に、
「責任の所在が不明で、誰も責任を取ろうとしない」
といった問題が取り上げられ、マネージャーの無責任さを指摘していました。

その後、グループワークで話し合った内容を、チャットで全体に共有するように
お願いする場面がありましたが、誰も自ら記入して全体に共有する行動を取らず、
お互いに牽制(遠慮)して、他者に委ねる状態が続きました。

その時です。一人の受講者が、
「先ほど、自社の問題は、責任の所在が不明で誰も責任を取ろうとしない
ことだとあげましたが、今、自分たちが、自ら発言しようとしないのも、
同じではないでしょうか」と発言したのです。

その瞬間から、一人一人の行動が変わっていきました。
自分自身が、リーダーシップを発揮しようとしていなかったことを自覚し、
目の前にあるリーダーシップ機会を積極的につかむようになりました。

グループワークを仕切る、まとめたことを共有する、率先して質問する、
他者を動機づける、自部署の取組みを他部署の人に共有する、などです。

具体的にリーダーシップを発揮する場面や行動が明らかになり、
またそれらを自分が実行するイメージが持てれば、リーダーシップを発揮する人は
もっと増えていくと思います。

言うまでもなく、今、企業においては、リーダーシップが求められています。
外部環境の変化が激しく、変革を推進していく人がいなければ、
会社が衰退していくのは、明らかです。

「鳥の目」「魚の目」「虫の目」という言葉がありますが、
我々は「鳥の目」をもって大局的に物事を捉え、「魚の目」をもって時代の変化を読み、
行動していくことが求められています。

一方で、リーダーシップを発揮しようとする人が少ないのは、
「鳥の目」や「魚の目」をもって、組織を変革に導くような
大きなリーダーシップを発揮することが、自分には難しいと
感じてしまっているからだと感じます。

そこでおすすめしたいのは、「虫の目」からのリーダーシップ発揮です。

現場において、目の前に、リーダーシップを発揮する機会があることに気づき、
その機会を自ら取りに行くことです。

  • 関係構築のためにZOOMの画面オンを提案してみる
  • お客様から褒められたちょっといい話を全体に共有してみる
  • 会議の進行を買って出る

これらの行動がリーダーシップ発揮であることを自覚し、
そういった機会を若手社員のうちに多く経験し、成功経験や手応えを得ることが重要です。

中堅社員になって初めて、リーダーシップの概念を理解しているのでは、
20代の経験があまりにもったいないと感じます。

そして、周囲の上司や同僚は、若手がリーダーシップを発揮することを認知し、承認すること
そして、成功体験へつながるように必要に応じて支援をすることが必要です。

  • 他者のリーダーシップに気づくこと。
  • 自らが発揮しているリーダーシップに気づくこと。
  • 自ら意識してリーダーシップを発揮しようと思うこと。

このようなことを重ねながら「鳥の目」や「魚の目」を持ち合わせたとき、
変革が促進されるリーダーシップにあふれた組織が生まれていく
と思います。

この記事を書いた人
吉田 実
誰もが持っている「無限の可能性」と「目が輝く権利」。一人でも多くの人の「イキイキ」のために、これからも邁進していきます!
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