コラム

自律型人材を育成するアプローチ

皆さん、こんにちは。シェイクの吉田です。

企業の人材育成担当者と新人や若手育成に関する意見交換をしていると
「自律型人材育成」に関するニーズが高まっていることを感じます。

変化の激しい時代においては、与えられた仕事を受身的にこなすことや、
教えられたことだけを学ぶのではなく、自ら考えて行動し、自ら学び続ける
自律型人材を育成する必要性が高まっているからでしょう。

新人や若手育成に携わる育成担当者からは、

  • 会社の置かれている状況は甘くない。会社に依存していては、個人も会社も未来がない。
  • 主体的に行動するかしないかは意識の問題。モチベーションが上がらないなんて甘いことを言っている状況を見ていられない。
  • 一人一人は優秀なはずなのに、失敗を恐れ、言われたことしかやらない状況はなんとかならないものか・・・

といった声が聞かれます。

では、当の新入社員や若手社員は、自律についてどのように
感じているでしょうか?

研修を実施していると、
自分たちに「自律型人材」を求められていることに対して
ネガティブな印象を持っている人もいるように感じています。

  • 自律しろというのは、一人ですべてやれと言われているようだ
  • 自律、自律と言われると苦しい
  • 会社が育成することを放棄して、自分自身で成長しろ、と突き放されているように感じる
  • 若手社員にだけ自律と言わず、まずは、上司・先輩から自律すべきではないか

といった声です。

もちろん、全員がこのような反応ではなく、自律が求められている時代背景や
自分たちに期待されることを理解して、自律的に行動する人もいます。
しかし、最初からそのように考えて行動できるのは、一定割合に限られるのが実態のようです。

「強制的な自律育成では、自律型人材は育たない」

といったことが言えるのではないでしょうか?

会社が期待する自律型人材は、自分で考えて行動する状態を指しますので、
マズローの5段階欲求でいうと、自己実現欲求に沿って
行動する人を期待しているとも言えます。

マズローの5段階欲求とは、
生理的欲求(生命維持に関わるもの)を満たして、安全欲求に向かいます。
安全欲求(身の安全にかかわるもの)を満たして、社会的欲求に向かいます。
社会的欲求(他者とのかかわり、集団への帰属)を満たして、承認欲求に向かいます。
承認欲求(自分を認めたい、他者から認められたい)を満たして、自己実現欲求に向かいます。
そうして、自己実現欲求(自分を成長させたい、自分らしく生きたい)という
欲求になるのです。

一方、新人や若手社員の声を聞いていると、マズローの5段階欲求で言う、
社会的欲求や承認欲求が満たされていない人が多くみられます。

特に、コロナで将来への不安感が募る中、周囲との関係性も希薄で、
同期とも関係性を構築できない状況が加速していると言えます。
オンラインで実施される新人研修で、主体的に発言していると、
同期がLINEで、陰で冷やかしていたという話も聞きました。

社会的欲求や承認欲求が脅かされている中で、「自律」という
自己実現を強制されているという感覚に陥っているのかもしれません。

これからの時代において、自律することは欠かせません。

では、どのように自律を育んでいくといいのか。

そのヒントになるのが、先ほどのマズローの5段階欲求に沿った育成支援や、
自律の根幹になるセルフリーダーシップ開発を
計画的に行っていくことだと思います。

自律を押しけるのではなく、自律を教え込もうとするのでもなく、
自律を支援していくとはどのようなことか。

若手社員が「自律」するための土壌を整える
そのアプローチ方法を真剣に考えていくことが求められていると思います。

これが絶対解といったものはないかもしれませんが、
シェイクでも、様々なアプローチにチャレンジしています。

今後、これまでの取組み事例などをセミナーで紹介していきますので、
宜しければ、ホームページでご確認頂ければと思います。

https://shake.co.jp/news/?n_cat=5

一人一人がイキイキと働く世の中へ。
リーダーシップ開発を通じて、世の中の課題を解決すべく取り組んで
行きたいと思います。

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