20代からのリーダーシップ開発にフォーカスした社会背景。
これからの日本の未来。
取締役 × 2019入社(新卒)クロストーク
profile
- 犬尾 裕史(取締役)
- 大学卒業後、大手ホテル会社に入社。現場にて、レストラン・ベルボーイ・フロント業務経験を経て、人事部にて業務を従事。その後、コンサルタント会社に入社し、中小企業の経営者に向けて幅広いコンサルティングを行う。全国NO.1・MVPなど数多くの実績を持つ。2006年、株式会社シェイクに入社。現在は取締役として人材育成や組織変革の支援を行う傍ら、グループ会社を立ち上げ、大学向けにもキャリアやリーダーシップ開発など様々な支援を行っている。
- 和泉 宏(2019年新卒入社)
- 大学時代は、認定NPO法人カタリバで活動。大学を休学し、1年間実践型教育インターンシップ生として宮城県女川町の放課後学校「女川向学館」のスタッフとして従事。放課後の小中高校生の居場所・学習・キャリア支援、女川中学校でのチームティーチング。復学後は、地元山口県にてカタリ場プログラムの企画運営・学生支援に従事した。
シェイク取締役の犬尾に、新卒1年目の和泉が、経営理念を起点にインタビューを実施しました。
シェイクのミッションの背景
和泉:シェイクがミッションとして「イキイキと働く人が一人でも多く増えてほしい。個人から、会社から、もっと日本を元気にしたい」を掲げるに至った経緯を教えて頂けませんか?
犬尾:シェイクは、「学生時代元気だったのに、なぜ社会人になると元気がなくなってしまうのだろうか?」という問題意識から立ち上がった会社です。この問題が解消できると、働くってもっと楽しいんじゃないか、イキイキできるんじゃないかと考えたことが始まりですね。
和泉:犬尾さんの個人ミッション「自分の人生を本気で生きている人を一人でも多く増やす」とも重なりが多そうですね。
犬尾:私個人のミッションまでよく覚えているね(笑)。面接のときにも話をしたかな?私は、「一人ひとりが自分の人生をどう使うのか」が一番大事だと思っています。
でも、実際には、つまらなさそうな人が多いし、自分ではどうにもできないと思い込んで、諦めちゃってる人が多いです。
「自分が幸せになる」「仕事を面白くする」環境を、自分で創っていけるような人を増やすきっかけを与えられたら良いなと思っています。
そのために、事業として成り立つ構造や仕組みをつくり永続させていきたいです。
自分の人生を本気で生きている人をどれだけ増やせるかが、自分の生きがいだしやりがいなんですよね。そのために人生の時間を使いたいと思っています。
これからの日本にとってのレバレッジポイントは若手
和泉:ミッション実現のために、なぜ「20代からのリーダーシップ開発」にフォーカスしたのでしょうか?
犬尾:これからの日本では、若手がレバレッジポイントになると考えています。
日本経済が伸びていた時代は、効率化し続ければ売上が上がる構造だったので、愚直に改善できて行動できる人、いわば「兵隊」がたくさん必要とされていました。経営者や管理職のような役職者がリーダーシップを発揮し、つくられた仕組みの中で、若手が仕事を回していれば良かったです。
しかし、いまの日本は、閉塞感や頭打ち感があり、これからより一層フラット化されていきます。若手の時期からスキルや知識を与え、早めに力をつけてあげた方が、自分で思ったことができるようになるし、組織にとっても早期からドンドン新しい事業ができてくるので、日本全体としてもっと面白くなるし、一人一人がハッピーになります。
和泉:企業の実態とはGAPが大きそうですね。研修現場で生々しい声を聞いていると凄くGAPを感じます。
犬尾:企業の中で、「構造改革」「風土改革」と言うのは言葉で言うのは簡単ですが、シェイクの顧客でもある1万人とか10万人規模の企業では、ちゃんと変えていくのは結構ハードルが高いです。
これを変えていくことが、企業にとっても若い人にとっても価値があるにも関わらず、昔の前例踏襲が強く、なかなか変えにくい中で、そこにアンテナを立ててガッツリ支援しています。難しいけれど、やる価値は大きいと思っています。
若手のリーダーシップを妨げる要因は、何か?
和泉:犬尾さんはリーダーシップの定義をどのように考えていますか?
犬尾:リーダーシップは、広義の意味では「影響力」ですね。
私が大事にしているのは、やりたいと思ったことを実現する力です。
自分が自分の人生をつくるべきだと思うし、自分がやりたいようにやるべきだと思います。その力をつけてほしいと思っています。
和泉:若手のリーダーシップ発揮を妨げている要因は何だと思いますか?
犬尾:1つ目は、日本の教育制度自体の問題です。
これまでの効率化時代においては、一律教育を施し同じような人がたくさんできることに価値がありました。そういった教育が主流でした。
リーダーシップは、日本教育では基本的に触れませんが、海外では、子ども教育の頃からつけておくことが前提です。例えば、海外では、子どもの頃から「あなたはどんなリーダーシップを出していきたいのか?」と聞かれますし、中学生頃から事業づくりを学ぶ機会も提供されています。
和泉:犬尾さんからデンマークの話は以前伺いましたし、最近は幸福度の高いフィジーにも行かれていましたね。犬尾さんと話しているとついつい横道にそれてしまいます(笑)2つ目は何ですか?
犬尾:2つ目は、スケールの踏襲です。
大きな事業は細分化して仕組み化するので、若手は決まったことを決まったように実行することになります。そうすると、当事者意識が湧きづらく、仕事をやっていても背景も分かりにくく、面白みが感じにくいですよね。
頭打ち感のあるこれからの日本に必要なのは、新しい事業です。小さい事業が数多くでき、掛け算で大きくするアプローチが必要ですね。
20代からのリーダーシップ開発×20代からのキャリア開発
和泉:犬尾さんは大学生のキャリア支援事業を行うグループ会社Original Pointの取締役もされていますが、グループ会社展開した背景を教えて頂けませんか?
犬尾:「本当に企業が若手教育すべきなのか?」という問いが自分の中にありました。企業に入る時点で力をつけて入ってきたら、企業も投資が減るし、学生も入社してすぐに活躍できるとハッピーですよね。
「日本の大学教育変えないといけない」という熱のある、当時新卒5年目社員(現Original Point社社長)がいて、事業を立ち上げたら乗ってくるかなと思い、Original Pointの前世となる新規事業を立ち上げました。
大学向け事業は採算を取るのがなかなか難しいのですが、シェイクは「これは日本にとって価値あるよね」があれば、事業立ち上げを許してくれる会社なんですよね。
和泉:シェイクの既存事業とは、どのようなシナジー効果がありますか?
犬尾:採用等でコラボレーションしながら、学生に強いOriginal Pointと社会人に強いシェイクが、両方を行き来しながら、本当に価値あるものは何かを考えられるのはメリットですよね。
企業は大学のことを詳しく知らないので、大学生の生々しさや大学での調査結果等を知っている20代からのリーダーシップ開発企業は他にはないと思います。
これからのイキイキは、ワーク×ライフ
和泉:時代とともに「イキイキ働く」という概念自体も変わってきていると思うのですが、これからはどんな風に変わっていくと思いますか?
犬尾:ワークだけでなく、ライフも含めてのイキイキが大事になってきそうですね。
これまでは、仕事で成功すれば、「イキイキ働けている」と感じられる人が多かったように思います。これからは、仕事がうまくいくだけではなく、プライベートがうまくいってはじめてイキイキが感じられるようになってくると思います。
少し前の北欧とこれからの日本は近くなると思います。デンマークの場合は、社会保障制度を充実させて、「自分が楽しいことやろうよ」の世界観ですよね。
和泉:ということは、個人向け市場は今後上がっていくんでしょうか?
犬尾:人間関係、家族関係といったライフ的な支援は今後増えていくと思います。
私は、将来的には保育園を立ち上げて親教育も一緒にやりたいと思っています。自己肯定感・非認知能力の獲得といった人のベースづくりとそれにかかわる親教育に問題意識を感じています。
まずは、イキイキ働く人を増やし、日本を元気にするうえで大切な企業支援に取り組んでいきたいです。ハードル高く難しいことですが、価値あることだと思うので、ガッツリ取り組んでいきたいですね。
和泉:私も早く力をつけてドンドン前に進めていきたいです。自分で動かして進めていく方が面白く働けそうですし、私も自分の人生コミットしていけるようなものを見つけていきたいです。
Writer後記
変化が激しい時代だからこそ、シェイクミッションに対して、社員一人ひとりがどう向き合うかが大切になってきます。20代からのリーダーシップ開発を掲げる我々だからこそ、まずは自分たち自身がリーダーシップを発揮し、自らの成長と提供価値向上の両輪を体現する存在でありたいと思います。
- Writer
道上 嘉文 2015年中途入社 - 大学卒業後、政令指定都市職員として勤務。地域住民との街づくりワークショップ等のコンテンツ開発とファシリテーターを務める。現在は、大手企業を中心にコンサルティング営業・レポート執筆・社内の組織開発・新卒採用など幅広い業務に従事。