コラム

囲碁から学ぶリーダーシップ

皆さん、こんにちは。シェイクの新居です。

私は現在人材育成業界に身を置いていますが、幼少期は囲碁のプロ棋士を夢見ていました。
3歳の時に初めて碁石に触れた私は、碁石や碁盤の好ましい感触と中身の奥深さから、
すぐにその面白さにのめりこみ、食事も忘れて碁に打ち込む子供でした。
しかし、当時プロ棋士になるには、中学校入学までに意志を固めてプロ試験を受けることが求められ、
アマチュア5段で全国大会の常連ではあったものの、人生の一大決断ができず、大人しく進学することを選んだのです。

今でもコンビニエンスストアで小銭を支払う時、
碁石のように置く癖(人差し指と中指で挟む)があり、自分を形作る礎になっていると感じています。

そんな囲碁の世界から学ぶことができる「リーダーシップ」について本日はお伝えしたいと思います。

囲碁の世界では、”天元”(碁盤の中央)から打つという奇策があります。
19×19マスの碁盤の目において、本来碁盤の四隅から打つ事が、序盤におけるセオリーです。
したがって、碁盤の中央にあたる”天元”から打つということは、
セオリーに反し短期的には不利な一手のように見えます。
セオリーしか知らない人にとっては全く奇天烈な一手であり、自身が有利かのような油断と気味の悪さを与えることで、
天元を打った側のペースに巻き込む思惑があります。

天元だけでなく、囲碁における打ち方・戦略は先行きの読めない環境、
正にVUCA時代のリーダーシップそのものと言えます。
先手を打った展開に持ち込めず、フォロワー戦略を余儀なくされたり、
基盤が脆弱なままでシェア拡大した事により、一瞬の気の緩みから莫大な負債を抱えてしまうこともあります。

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「先手」「布石」「一目置く」など、ビジネスには囲碁に由来する多くのメタファーがありますが、
ビジネスリーダーが囲碁から学ぶことは、大きく4つあります。

1.良い志を持つこと
2.型を重んじること
3.型を破る決断力
4.大局観を持つこと

1.良い志を持つこと

暴利をむさぼるような戦略は、足元を掬われいずれ仇となります。
また、対戦相手へのリスペクトは絶対に欠かせません。

2.型を重んじること

筋道を立てて考えたり、マナーを守ったり、ビジネスの世界では、先ずは型を覚えて実践することが重要です。
型を無視した行動により、忘れた頃にツケが回ってきたり、地道に積み重ねた行動が後の大逆転を招く事もあるのです。

3.型を破る決断力

型が大事な一方で、勝ち続けるためには、重要な局面において型を破る決断力が求められます。

4.大局観を持つこと

部分における失敗や成功に執着せず、広い視野や長い時間軸で状況を捉えることが、後の大きな成功へと繋がります。

次世代の経営を担う人材には、型(知識・スキル)を叩き込むだけではなく、
視野を広げ、時には型を破る決断力が求められます。

そして、良い”志”を持つためには、日々の仕事を繰り返すだけではなく、
折に触れて自らに問い、磨き続けることが必要となります。

そんな囲碁の世界から学ぶリーダーシップですが、
ビジネスにおける普遍の真理を、4000年の囲碁の歴史がまるで語りかけてくるようです。

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