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「奇跡の経営」で知られるセムコ社の講演から感じたこと

こんにちは。シェイクの吉田です。

皆さん、ブラジルにある「セムコ」という会社をご存知でしょうか?

社員5000人、ブラジルでの就職人気企業ランキング1位の会社で、
大卒の男子の25%、女子の13%が就職を希望していると言われています。
IBM、GE、フォード、ネスレなども同社を視察し、参考にしています。

日本では、「奇跡の経営」という書籍で紹介されました。
独特な経営をしているのですが、その一例を紹介しますと、

・生産計画や出勤管理、製品デザインの変更や販売計画なども、
 すべて社員が決めている
・社員は会社のすべての帳票を閲覧可能で、給与も自分で設定する
・企業買収などの重要な意思決定もすべて社員が1票を投じる

等、社員を中心とした経営を徹底しています。

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そのセムコ社の創業者、リカルドセムラー氏の来日講演があり、
先日、話を聞きに行ってきました。

就業規則もなく、社員が自由に活動するにもかかわらず、
なぜ、年率20%や30%という勢いで成長することが出来るのか?
どのような仕組みで経営しているのか、その要諦を知りたい、
というのが、私が講演に参加した目的でした。

第一部は、セムラー氏が、現在、世の中に対する捉え方の話が中心でした。
「世の中が変化し、破壊的創造が求められる時代において、これまでのやり方に
固執していては、組織は衰える。ミレニアル世代を引き付けることが出来る
自律的な組織を創ることが重要である」といった内容でした。

第一部が終了し、質問タイムになりました。
200人以上の聴衆者がいましたが、一番に手を挙げて質問をしました。

セムラー氏にとって、経営・組織の目的をどこに置いているのかを聞きました。
「経営する目的は何か、組織が存在する目的は何か?」と。

「朝起きたとき、ワクワクしているか。
 社員が自分にとって、意味のあることに人生を使っているか、
 やりたいことがやれているか、が大事である。
 組織はツールでしかない。組織の目的は「人」である」

と答えて頂きました。

世の中を変えるためだとか、イノベーションだというような
解も想像していたのですが、解は「人」にありました。

他にも、様々な話があり、質疑応答がありましたが、その中でも、
「セムコが理想的な会社であると思うような人は採用しない。
 楽園を求める人は採用しない。
 自らを律し、自分の才能を開花したい人しか採用しない」
という言葉は、印象的でした。

セムラー氏の講演を聞いて、最後に感じたことは、
セムコ社は、決して楽園でもないし、緩い会社ではない。
会社は、社員を100%信頼し、管理をしない一方で、
社員には、自律と責任が求められ、会社に依存することが
全く出来ない仕組みになっているのだと感じました。

人は、気を抜くと、人に管理をしてもらい、方向を決めてもらった方が
楽だと感じることがあります。
自分の「主体的意志」で行動すると、責任やリスクが伴うからです。

セムコ社は、人が持つ「主体的意志」を徹底して解放することに
全ての焦点を当てている会社なのだと思いました。
そのことによって、人の真の幸せを追求しているのだと感じました。

今、日本では、「生産性向上」「働き方改革」が叫ばれていますが、
この改革を進めていった先には、セムコ社のような世界が広がっているのだと
思います。

「働く場所も、働く時間も自由になりますよ」
といった世界観は、一見、楽園が広がるように感じますが、一方で、
自己責任性が高まるということであり、
会社に依存できない状況になるということです。

「主体的意志」がない人は、働き方改革の末に、淘汰されるかもしれない。
そのような危機感を私は抱いています。

我々は、これからどのように生きていくべきなのか、
どのような組織を創っていくべきなのか、
深く内省させられた、セムラー氏の講演でした。



吉田実プロフィール
■吉田 実 プロフィール
大阪大学基礎工学部卒。住友商事株式会社に入社。
通信機器の営業、携帯電話を活用した新規事業立ち上げに携る。
2003年シェイク入社。営業責任者、人材育成事業の立上げ拡大に従事。
2009年9月より代表取締役社長に就任。
2011年1月に書籍『「新・ぶら下がり社員」症候群』を出版。
管理職手前からのリーダーシップ育成に特に注力しており、ファシリテーターとしての実績は新入社員から若手・中堅社員、管理職層まで多岐に渡り、育成に携わった人数は12,000人を超える。

2017.06.29
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